【ティンバライズ通信 vol.006】
2012/6/28

目次

■ ティンバライズ復興支援プロジェクト「SIDE HOUSE」のご報告
■『ティンバライズ木橋研究会 第3回ミーティング』のご案内
■『ティンバライズ勉強会:アセチル化木材について』のご案内
■ 第3回見学会レポート
■ 会員限定講座『木と塗装についての勉強会』レポート

ティンバライズ東日本大震災復興支援室

ティンバライズ復興支援プロジェクト「SIDE HOUSE」

NPO法人 team timberizeでは、東日本大震災の復興支援として、福島県矢吹町と東京大学生産技術研究所との間ではじまった「矢吹まちむすびプロジェクト」に参画しています。このプロジェクトの一環として、「SIDE HOUSE」の開発設計、設置を東京大学生産技術研究所腰原研究室と共同で取り組みました。

このたび、NPO法人 team timberizeでは「SIDE HOUSE」の開発設計をするとともに、SIDE HOUSEの家具的な設えとなる部分を制作・提供いたしました。この制作資金には、昨年開催いたしました「東日本大震災チャリティーイベントNPO 法人 team Timberize 設立記念セミナー」において、皆様に賛同いただいた当セミナーの収益金¥353,018-を当てさせていただきましたことをご報告させていただきます。 遅ればせながら、皆様のご支援に感謝いたします。

『3回ティンバライズ木橋研究会』

【ティンバライズ木橋研究会とは?】
歩道橋などを含む橋は、都市の風景を決定づける重要なファクターである。木橋は、木造建築と同様もしくはそれ以上に、都市の不燃化やモータリゼーションという近代化の波に負け、いまやほとんどなくなってしまった。しかし、木造の技術が発展してきている現在、もう一度木橋を見直していくべきではないか。ティンバライズは、伝統的な木橋とは違う、現代的な新しい木橋を考察していきたいと考えています。
【目的】
木橋の研究&普及活動
木橋の現代的デザインの確立とそれに伴う技術開発

<第3回のスケジュール>
【日時】2012年7月17日(火) 18:00~20:00
【場所】日本大学 5号館2階 524会議室
   (〒101-8308 東京都千代田区神田駿河台1-8-14)
【人数】20~30人程度(要予約・先着順)
【内容】廣石秀造さん(日本大学)、鈴木裕治さん(studio on site)、斉藤淳一さん(斎藤木材工業)にレクチャーをしていただく予定です。
【参加費】無料
【懇親会】ミーティング後、参加者がいれば懇親会あり。(費用は別途)
【ティンバライズ参加メンバー】山田 敏博、萩生田 秀之、桐野 康則
【今後の予定】3ヶ月に1度程度のペースで行う予定です。

【ご連絡先】ご予約等のご連絡は下記アドレスまで。
 hughug@hughug.net(山田 敏博 / team Timberize)

『ティンバライズ勉強会:アセチル化木材について』

木材の防腐技術である「アセチル化」について、Edinburg Napier UniversityのDavid Crawford氏がこの度来日することになり、アセチル化木材についてプレゼンを行っていただけることになりました。日本ではまだ馴染みの薄いアセチル化ですが、ドイツやオランダでは木橋などで多くの実績があります。貴重な機会ですので、興味のある方は是非ご出席下さい。
(アセチル化木材については下のサイトをご覧下さい)
http://www.accoya.com/

【日時】2012年7月11日 17:00~
【場所】株式会社KAP(渋谷区代々木3-1-1YKD代々木ビル3階)
【定員】10人程度(要予約・先着順)

【ご連絡先】ご予約等のご連絡は下記アドレスまで。
 hideyuki.hagiuda@gmail.com(萩生田 秀之)

※なお、時間と場所は、変更になる可能性があります。出席者には予めメールにてご連絡させていただきます。

NPO法人 team Timberize、会員募集中!

team Timberizeでは木、木造の新しい可能性を探り、共に業界を盛り上げていこうと考えていただける会員を募集しています。

詳しくはこちら

-Timberize第3回見学会レポート-
「東京の小さな村、檜原で芽吹く、新たな木材利用の現場」

2012年6月7日、Timberizeが企画する第3回見学会が行われました。今回は、飯田ウッドワークシステム(株)の協力を得て、新宿から電車で1時間ほどの場所にある都内唯一の村「檜原村」における木材利用への取り組みについて見学しました。
まずは、都内にも杉林で囲まれた木材の産地があることを体感しつつ、今年できた同社の東京工場を見学しました。ここでは、主力製品である断熱性能の高い木製開口部などの生産が行われているのですが、工場の構造体が地元産の杉によってつくられており、また壁や開口部に同社製品を最大限使うことで、冷暖房を一切使わないで済むように計画されています。実験によってアルミサッシと木製サッシとの断熱性の圧倒的な違いを実感します。
続いて場所を移し、檜原村長も招いてのセミナーが行われました。同社飯田社長からは、断熱先進国であるドイツでの断熱改修への取り組みや事例紹介などを通して、今後の日本においても断熱性の高い建築物をつくること、または改修がいかに重要か、そしてそれに対する同社と村が協力しながらの取り組みについて分かり易く、情熱的な説明を受けました。檜原村長からは、学校の内装や開口部への地元産杉の実験的な使用によってインフルエンザによる学級閉鎖が減るなど、木の効用についての実例を聞きます。セミナー後半では、参加者から多くの質問が飛び交い、断熱技術への関心の高さが伺われました。この後実際に檜原村中学校を見学、断熱改修の空間を体感しました。
見学会を終えた後は、お楽しみの部です。地元の温泉でゆっくりと汗を流した後は、鮎やじゃがいも、こんにゃくなど地元食材を味わいながらの懇親会。村長によるオカリナ演奏というおまけもあり、楽しいひと時を過ごしました。そしてほろ酔い加減となったところで、スケジュールを終了です。分刻みともいえるほどの忙しいスケジュールの半日でしたが、勉強ありお楽しみありの充実した内容に参加者の皆さんも満足していただけたのではないでしょうか?またこのような見学会を企画しますので、是非ご参加ください!

<布施 靖之(team Timberize)>

会員限定講座『木と塗装についての勉強会』レポート

去る6月4日、ティンバライズ主催・会員限定講座「木と塗装についての勉強会」を開催いたしました。当日はおよそ20名の方にご参加いただきました。まことにありがとうございました。

勉強会の前半は公共建築物木材利用促進法の概要説明や、木を使うことのメリットとは?といった内容、後半は木部塗装の意匠性や機能性、木部塗装の種類と特徴についてお話していただきました。後半に進むにつれて、日頃の実務の中で生じる疑問に結び付く内容も多くなったためか、活発な質疑応答が交わされ、最後の数十分間は、木片に実際に塗装してみたり、特殊な塗装のサンプルを見ながら説明をしていただくなど、ざっくばらんなQ&Aと塗装体験の時間となりました。塗料の匂いや塗りムラの出来やすさなどはまさに”百聞は一見に如かず”、実際に体験してみることで自然と記憶に残り、面白い勉強会となったのではないでしょうか。個人的には、これまでは耳に入ってくる断片的な知識の寄せ集めだった塗装の世界が、言葉の定義や意味などが整理されて、少しスッキリしたように感じられました。

レクチャーをおこなっていただいた大谷塗料様に、この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。

意匠性においても機能性においても、塗装技術や塗料のテクノロジーと切り離せないのが、「木」という素材の面白味ではないかと思います。折をみて、第2回「木と塗装についての勉強会」も企画したいと考えています。メーカーの方、研究者の方に聞いてみたい話などがありましたら、メール等でご意見お寄せいただければと思います。よろしくお願いいたします。


<内海 彩(team Timberize)>

ティンバライズ発行の本

「ティンバライズ建築展」スパイラル展カタログ  定価 1,250円(税込)

2010年5月21日~5月30日に青山スパイラルで開催された「ティンバライズ建築展 - 都市木造のフロンティア」のカタログです。情報展示、表参道7プロジェクト、実物大展示の他、提案展示や家具展示も解説付きでたっぷりと掲載!都市木造レクチャーやトークセッションも丸ごと収録!全88ページ、フルカラー。

以下の店舗で購入可能です。(アドレスは各店舗のネットショップのものです)
◎南洋堂書店 / 〒101-0051 東京都千代田区神田神保町1-21
http://www.nanyodo.co.jp/php/detail_n.php?book_id=N0080471
◎柳々堂 / 〒550-0003 大阪府大阪市西区京町堀1-12-3
http://ryuryudo.blog89.fc2.com/blog-entry-3646.html
◎大龍堂書店 / 〒604-0904 京都市中京区新椹木町通竹屋町上ル 西革堂町175
http://tairyudo.com/tukan6bo02/tukan7533.htm
◎ギャラリー間 / 〒107-0062 東京都港区南青山1-24-3 TOTO乃木坂ビル3F

○南洋堂の売筋ランキング9ヶ月間ベスト10入り!
○南洋堂の2010年 年間売筋ランキング4位!
○南洋堂の2010年 下半期売筋ランキング2位!

ティンバライズ関連の本

KJ(建設ジャーナル)4月号    定価 1,500円(税込)

今月15日発売のKJ(建設ジャーナル)4月号で、「Timberize 木造建築の可能性」というタイトルでティンバライズが特集されます!稲山正弘(東京大学農学部)+佐藤淳(東京大学工学部)+腰原幹雄(東京大学生産技術研究所)の対談の他、さまざまな木のプロジェクト等についてのティンバライズメンバーのコラムが多数掲載されます。また、ティンバライズだけでなく、いろいろな木・木造建築の最先端のプロジェクトも掲載されています。是非ご一読ください!

「ティンバライズ通信 vol.006」をお読みいただき、ありがとうございます。今回は復興支援のご報告をさせていただきました。震災から1年以上たった現在でも、復興はなかなか進んでいません。だからこそ、少しずつでも続けていくことが大切なんだと感じています。改めてご支援ありがとうございました。

また、見学会や塗装勉強会にはたくさんの方にご参加いただき、ありがとうございました。ご興味があれば、木橋研究会などにも是非ご参加ください。

引き続き、NPO法人の会員を募集中です。木のことをもっと知りたいという方、木材業界や建設業界を共に盛り上げていこう!と思っていただける方など、是非お待ちしております。ワーキンググループへのご意見やメールマガジンについてのご感想などお待ちしております。気軽にお寄せ下さい。

ご意見やご感想は下記のアドレスまで
info@timberize.com

ホームページも随時更新しています。是非ご覧下さい。
http://www.timberize.com/

<山田 敏博(team Timberize)>

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