ツキイチLABO【第3回】
2019/3/15

【第3回】木×スポーツ×コミュニティ

東京オリンピックに向けてますます盛り上がるスポーツ市場。日本では集団生活と心体鍛錬を目的とした教育を主眼に置いた「体育」から、より科学的で市場経済とも結びつきやすい「競技」の側面をもった広義な意味でのスポーツが注目されています。
体育→スポーツへの脱却は、ファシリティとしては「国体施設」→「スタジアム・アリーナ」への発展を意味します。これは税金を使った自治体主導の施設(コストセンター=利益を生まない施設)から自ら利益を生む民間主導の施設(プロフィットセンター)に変わっていくということです。
「モノからコトへ」がさけばれる時代において、建築自体が魅力的であることが利益を生むことに結びつくため、スポーツ施設は建築家・設計者が手腕を発揮しやすい分野であると言えます。
一方で、スポーツ市場の拡大は、スポーツ施設が市民レベルまで落とし込まれることを意味します。行政主導であったスポーツ施設は、街の小さなクラブチーム(サッカー・バスケ・野球など)=民間が整備し、市民のためにも開放するという地域活性・地域貢献に発展しています。
上記の背景から、スタジアム・アリーナではない小さなスポーツ施設は、地産地消にからめやすく、木造の可能性が無限に広がっていると思われます。
セミナーでは、過去の民間主導のスポーツ施設紹介、木造の小さなスポーツ施設の紹介をしながら、木造スポーツ施設の未来を考えたい(議論したい)と思います。

【モデレータ】萩生田秀之(株式会社KAP、NPO法人team Timberize 理事)
【ゲスト】田辺芳生(株式会社プライム建築都市研究所 代表取締役)
     小谷野直幸(株式会社プライム建築都市研究所)
【トークセッション司会】山田敏博(株式会社HUG、NPO法人team Timberize 理事)
【日時】2019年3月15日(金)19:00〜21:00(その後懇親会)
【場所】東京大学生産技術研究所 An棟 AN401 中セミナー室1(東京都目黒区駒場4-6-1)
    https://www.iis.u-tokyo.ac.jp/ja/access/

活動報告

3/15(金)東京大学生産技術研究所 An棟 中セミナー室にて「ティンバライズ ツキイチLABO 第3回「木×スポーツ×コミュニティ」が開催されました。
まず、モデレータの萩生田秀之(team Timberize理事)が日本における木造スポーツ施設の歴史と現在を構造の観点から解説。次に、ゲストの田辺芳生さん(株式会社プライム建築都市研究所)と小谷野直幸さん(株式会社プライム建築都市研究所)が木造スポーツ施設の実例を紐解きつつ解説。その後、「スポーツ」という概念の多彩さとそれゆえにコミュニティの中で果たす重要な役割が、スポーツ施設が木造で作られることとどのように関係するのか、など熱いディスカッションが展開しました。
第4回は4/19(金)19時開催、テーマは「地域材を活用した木造大空間の構造設計」で、ここでしか聞けないトーク満載の予定だとか。次回より会場を「イトーキ東京イノベーションセンターSYNQA」に移して開催されます。乞うご期待です。
※なお、次回は会場の大きさの関係で、参加者の追加募集は行わない予定です。どうかご了承ください。