東京の小さな村、檜原で芽吹く、新たな木材利用の現場
2012年

第3回見学会レポート「東京の小さな村、檜原で芽吹く、新たな木材利用の現場」

2012年6月7日、Timberizeが企画する第3回見学会が行われました。今回は、飯田ウッドワークシステム(株)の協力を得て、新宿から電車で1時間ほどの場所 にある都内唯一の村「檜原村」における木材利用への取り組みについて見学しました。
まずは、都内にも杉林で囲まれた木材の産地があることを体感しつつ、今年できた同社の東京工場を見学しました。ここでは、主力製品である断熱性能の高い木製開口部などの生産が行われているのですが、工場の構造体が地元産の杉によってつくられており、また壁や開口部に同社製品を最大限使うことで、冷暖房を一切使わないで済むように計画されています。実験によってアルミサッシと木製サッシとの断熱性の圧倒的な違いを実感します。
続いて場所を移し、檜原村長も招いてのセミナーが行われました。同社飯田社長からは、断熱先進国であるドイツでの断熱改修への取り組みや事例紹介などを通して、今後の日本においても断熱性の高い建築物をつくること、または改修がいかに重要か、そしてそれに対する同社と村が協力しながらの取り組みについて分かり易く、情熱的な説明を受けました。
檜原村長からは、学校の内装や開口部への地元産杉の実験的な使用によってインフルエンザによる学級閉鎖が減るなど、木の効用についての実例を聞きます。セミナー後半では、参加者から多くの質問が飛び交い、断熱技術への関心の高さが伺われました。この後実際に檜原村中学校を見学、断熱改修の空間を体感しました。
見学会を終えた後は、お楽しみの部です。地元の温泉でゆっくりと汗を流した後は、鮎やじゃがいも、こんにゃくなど地元食材を味わいながらの懇親会。村長によるオカリナ演奏というおまけもあり、楽しいひと時を過ごしました。そしてほろ酔い加減となったところで、スケジュールを終了です。 分刻みともいえるほどの忙しいスケジュールの半日でしたが、勉強ありお楽しみありの充実した内容に参加者の皆さんも満足していただけたのではないでしょうか?またこのような見学会を企画しますので、是非ご参加ください!