【ティンバライズ通信 vol.004】
2012/2/10

目次

■ 『第2回見学会「清水建設株式会社東京木工所」』レポート
■ ワーキンググループのご案内
 ●「ワーキンググループ」とは?
 ● NPO会員限定講座1『木造建築の空間と構造計画』
 ● ティンバライズ木橋研究会
■ ティンバライズからの注目ニュース

『第2回見学会「清水建設株式会社東京木工所」』レポート

2011年12月20日、team Timberizeが企画する見学会の第2弾、「清水建設株式会社東京木工場見学会」が開催された。同木工場は、1884年(明治17年)の開設から130年間、内装の木工事を中心に伝統的な技術を守りながらも社会のニーズに応える新しい技術への挑戦を続けることで同社を支えている。普段はあまり目にすることの無い木工技術や同木工場への関心の高さからか、告知からわずか3日間で定員の30名を超える方々から申し込みがあった。2千坪を超える敷地に建てられた幾棟もの建物内部には、天然木の単板スライス、練付け、建具の横手張り、家具の組み立て、塗装など様々な工程を行う機械が整然と配置されている。気付いたのは、職人の手による製作にこだわっていること。多くの工程が精巧な道具や大型の機械を用いながらも、重要な部分は職人の手に頼っている。そのために職人は日々技術の習得に努めており、技能五輪全国大会等でも常に優秀な成績を修めている。機械や道具の整備も重要な仕事として職人自らが行う。新しい形状のモールを作るために、切削機の刃を職人自らつくることもあるという。宮大工を前身とする同社の木工部門に相応しい職人の手仕事へのこだわりである。もう一つ特徴的なことは、長い歴史のなかで培われた、技術やノウハウの蓄積である。これまで手がけた多くの物件の製作図が保管され、年月の経った建物などはそれらの資料を元に改修が行われるという。また、改修工事の際に撤去された古い建物の一部や、以前作られた単板の残りが数多くストックされていた。この中にはブラジリアンローズウッドのように現在ではもはや手に入らない希少なものも含まれている。木は、鉄など他の材料と比較して工業化しづらい素材であった。これは木が「生物材料」、もっと言ってしまえば「生き物」だからであるが、同社が依然手仕事にこだわるのも、それと関係があるのであろうか?新しい技術を元に新しい木造建築を目指そうとしているteam Timberizeにとって示唆を含む事例であると感じた。

<布施 靖之(team Timberize)>

「ワーキンググループ」とは?
     
ティンバライズの活動が様々な展開を見せ、多岐に渡ってきたこともあり、これまでの活動に加えて、ワーキンググループ(研究会、開発事業)として細分化して、より濃密に活動していく場をつくっていきたいと考えています。また、これらは木に関わる様々な方々と一緒に活動していける場として考えています。是非、積極的なご参加をお待ちしております。

今回ご紹介したワーキンググループ以外にも、少しずつ増やしていきたいと考えています。「こんな活動に参加したい」「こういうことをやって欲しい」といったご要望もお待ちしております。これからの木材業界、建設業界を共に盛り上げていこうと思っていただける方のご参加をお待ちしております。

NPO会員限定講座1 『木造建築の空間と構造計画』
講師:腰原幹雄(NPO法人 team Timberize / 東京大学生産技術研究所・准教授)

第2回「部材と構造計画」 <受講、受付中!>
 2012年2月20日(月)14:00-16:00
 東京大学生産技術研究所Ce406号室

これからの木造建築の設計にあたっては、構造計画が重要な役割を果たすことになります。特に、耐火建築物や準耐火建築物では、構造だけでなく防耐火、音環境、熱環境などさまざまな建物性能に影響を及ぼすことになります。つまり、木造建築の構造計画は、構造設計者はもちろん建築設計者、設備設計者などすべての設計関係者がその概要を共通認識としていく必要があります。本講座では、建築設計者、構造設計者、設備設計者、施工者が共有すべき構造計画について3回にわたって解説をいたします。

【受講資格】
  NPO法人 team Timberize 正会員、賛助会員
  今後も会員限定企画を計画しています。この機会にぜひご入会ください。
【定員】
  各回 10名(先着)
【日程】
  1 空間と構造計画(2012年1月19日 18:00-20:00)終了
  2 部材と構造計画(2012年2月20日(月)14:00-16:00)
  3 接合部と構造計画(3月予定)
【場所】
  東京大学生産技術研究所(東京都目黒区駒場4-6-1)
 <詳細は、参加者に直接ご連絡いたします>
【受講料】
  無料
【申込先】
  受講希望者名(会員番号)、受講希望講座名を記載の上、下記アドレスまで。
  kos@iis.u-tokyo.ac.jp(腰原 幹雄 / team Timberize)

【NPO法人 team Timberize への入会】下記の会員募集をご参照下さい。

『ティンバライズ木橋研究会 第2回ミーティング』

【ティンバライズ木橋研究会とは?】
歩道橋などを含む橋は、都市の風景を決定づける重要なファクターである。木橋は、木造建築と同様もしくはそれ以上に、都市の不燃化やモータリゼーションという近代化の波に負け、いまやほとんどなくなってしまった。しかし、木造の技術が発展してきている現在、もう一度木橋を見直していくべきではないか。ティンバライズは、伝統的な木橋とは違う、現代的な新しい木橋を考察していきたいと考えています。
【目的】
木橋の研究&普及活動
木橋の現代的デザインの確立とそれに伴う技術開発

<第2回のスケジュール>
【日時】2012年3月5日(月) 18:00~
【場所】KAPの事務所(東京都渋谷区代々木3-1-1 YKD代々木ビル3階)
【人数】10人程度(要予約・先着順)
【内容】木橋データベースについて、現代木橋デザインのエスキース 他
【参加費】無料(将来的には、非会員の方は有料になる可能性があります)
【懇親会】ミーティング後、参加者がいれば懇親会あり。(費用は別途)
【ティンバライズ参加メンバー】山田 敏博、萩生田 秀之、桐野 康則
【今後の予定】2~3ヶ月に1度程度のペースで行う予定です。

【ご連絡先】ご予約等のご連絡は下記アドレスまで。
hughug@hughug.net(山田 敏博 / team Timberize)

NPO法人 team Timberize、会員募集中!

team Timberizeでは木、木造の新しい可能性を探り、共に業界を盛り上げていこうと考えていただける会員を募集しています。

詳しくはこちら

ティンバライズ発行の本

「ティンバライズ建築展」スパイラル展カタログ  定価 1,250円(税込)

2010年5月21日~5月30日に青山スパイラルで開催された「ティンバライズ建築展 - 都市木造のフロンティア」のカタログです。情報展示、表参道7プロジェクト、実物大展示の他、提案展示や家具展示も解説付きでたっぷりと掲載!都市木造レクチャーやトークセッションも丸ごと収録!全88ページ、フルカラー。

以下の店舗で購入可能です。(アドレスは各店舗のネットショップのものです)
◎南洋堂書店 / 〒101-0051 東京都千代田区神田神保町1-21
http://www.nanyodo.co.jp/php/detail_n.php?book_id=N0080471
◎柳々堂 / 〒550-0003 大阪府大阪市西区京町堀1-12-3
http://ryuryudo.blog89.fc2.com/blog-entry-3646.html
◎大龍堂書店 / 〒604-0904 京都市中京区新椹木町通竹屋町上ル 西革堂町175
http://tairyudo.com/tukan6bo02/tukan7533.htm
◎ギャラリー間 / 〒107-0062 東京都港区南青山1-24-3 TOTO乃木坂ビル3F

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ティンバライズからの注目ニュース

● 講演会情報

2012年2月19日 15:00-19:00
トークセッション「Rm311 vol.2」 <山田 敏博(team Timberize)>
会場:Calm & Punk(東京都港区西麻布1-15-15 浅井ビル1F)
主催:枯山水サラウンディング
詳細はhttp://www.kare-san-sui.com/news.html


2012年3月8日 10:05-10:45
日経アーキテクチュアセミナー 「木質建築の新たな可能性」
<腰原 幹雄(team Timberize)>
会場:東京ビックサイト
詳細はhttp://www.shopbiz.jp/ac/seminar/

「ティンバライズ通信 vol.004」をお読みいただき、ありがとうございます。
<NPO会員限定講座>と<ティンバライズ木橋研究会>は第2回の開催です。どちらも、第2回からでも参加しやすい内容になっていますので、ご興味のある方はご参加ください。また、NPO法人の会員も引き続き募集中です。木のことをもっと知りたいという方、木材業界や建設業界を共に盛り上げていこう!と思っていただける方など、是非お待ちしております。

ワーキンググループへのご意見やメールマガジンについてのご感想などお待ちしております。気軽にお寄せ下さい。

ご意見やご感想は下記のアドレスまで
info@timberize.com

ホームページも随時更新しています。是非ご覧下さい。
http://www.timberize.com/

<山田 敏博(team Timberize)>

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